3/22MPI中国勉強会の備忘メモ:文化交流の取り組みについて
■三類型
1.”言語”の交流
言語話者が多いこと=文化を理解している人≒文化を理解しようとしている人≒興味がある人
話者を増やすことが長期的な国家イメージ、外交にまで影響を及ぼす。
日本特有(?)の翻訳文化も一長一短か・・・。フランスが先行している印象。
ビジネスチャンスがあれば何もしなくても自発的に話者は増えるが、
市場が縮小する日本に目を向けてもらうために必要なものは?
2.”感性”の交流
コンテンツに触れる機会をいかに増やせるか。
重要なのは「相互」にコンテンツを流通させることを念頭に進めること。
一方的なコンテンツ配信は文化侵略にも通ずる。
「相互主義」を文化交流にも徹底する国家を相手にするなら、日本市場での浸透実績をもとに交渉に臨むのが得策か。ここでもフランスが先行。「北野武監督の受賞」というシーンが実際に存在するのみならず、その様子を日本メディアを通じて日本国民が目にして、フランスという国に対してどのようなイメージを持つようになるのかと言えば、きわめて自明であり、非常に戦略的。
3.”知性”の交流
二国間⇒広域⇒世界と課題レベルを高め、いかに「共通課題」としての目的共有が行えるか。
二国間交流の推進であっても、在外の日本研究者とばかり交流していてはニッチにとどまり、さらに日本を支持したとしても、「自己利益」とみなされ、中立的な意見として力を持つものにはなりえないことがままあることを認識すべき。
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■日本の現状
強み)社会の成熟度(ある意味で、どこよりも「先」を経験しているアドバンテージ)
弱み)リスクテイクしないことが得策だという(暗黙の)心理が若年層において支配的なこと
■(日本の)若年層の課題
「リスク」の正しい理解≒何もしない「リスク」をとり続けていることの危うさに気づく
「リスクテイク」経験(日常的なレベルから)
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■思いつき
日本の国際交流はフランスをベンチマークにするのがよいか。
フランス料理の世界的な浸透をベストプラクティスに学ぶべき。
-料理とともに言葉が浸透する
-料理が評価されれば、国家も評価される(少なくとも悪い印象がもたれることはない)
-料理とともに農産物やワイン、料理人が「本場」として付加価値を持つ
-料理の根底をなす「舌」を初等教育の段階から徹底して鍛える